ブランディング デザイン 6つのステップ STEP2 | 誰に・何を提供する?

こんにちわ。時田侑季です。

唐突なフルネームでのあいさつに一抹の違和感を感じています。

「自分に正直に生きる」「直感に従って行動する」が今年の目標でしたが、今年も残り2ヶ月を切り、あわてて目標達成に動き出しています。

それはさておき、STEP1のワークはいかがでしたか?

>ブランディング デザイン 6つのステップ〈個人編〉STEP1

スムーズにできた人も、いや、大変だったよ、という人もいるかと思いますが、あなたがビジネスをはじめようとそうでなかろうと、必ず役に立つ内容だと思うので、もしまだだよというのであれば、ぜひチャレンジしてみていただければと思います。

さて、いよいよSTEP2に進みます。
今回はだいぶ内容盛りだくさんなので、さくさく行きます。

 

 

STEP2:誰に・何を提供する?

このSTEPでは、あなたのブランドのターゲットを決め、そのターゲットのニーズを攻略するための価値を表現していきます。

マーケティングにおいて「3C分析」というフレームワークがあります。

3C分析とは、Company(自社)、Competitor(競合)、Customer(市場、顧客)という3つのCで始まる軸に沿って分析をし、そこからビジネスの成功要因を見つけ出すためのフレームワークです。

詳しく知りたい人はぜひマーケティングの本などで調べていただくとして、だいぶざっくり言うと、以下のようなものです。

Company(自社)= 自社のリソースやつよみを把握する
Competitor(競合)= 競争状況や競合他社について分析する
Customer(市場・顧客)= 顧客のニーズを分析する

このうち、STEP1では1つめのC(自分のつよみ)について考えましたが、ここでは、2つめのC(競合について)に触れつつ、主に3つめのC(市場と顧客のニーズ)について考えていきます。

 

2-1. ブランドの価値を規定する

お客さんに提供する価値の大きさによって強いブランドか弱いブランドか、そのブランドの価値が決まります。

なので、ブランドの認知・向上を目指すのであれば、あなた自身がお客さんに提供できる価値を理解することがまずもって重要な課題となるわけです。

では、提供価値とは何か?

提供価値とは、あなたのブランドがお客さんに与えることのできる幸せ” のことです。

「幸せ」=「喜び」「満足感」「期待感」「感動」などに置き換えてもOK。

提供価値とは、大きくわけて以下の4つからなります。

 

1 . 機能的価値

ブランドの「機能」「性能」などの「品質」、「利便性」「使い勝手のよさ」などがもたらす価値のことです。

 

2. 感性的価値

ブランドの「デザイン」「スタイル」など直感的な印象やイメージがもたらす価値のことで、消費者の「自分の感性にフィットするかどうか」という判断基準となるものです。

 

3. 情緒的価値

ブランドと関わることで得ることのできる「体験」「共感」などの感情がもたらす価値です。
商品そものもののではなく、商品を購入することによって得られる感情にフォーカスしたものです。

 

4. 社会的価値

ブランドが社会をどのようによりよい方向に変えていくのか、社会的な位置付けです。
ソーシャルグッド、イノベーションなど社会に貢献できることが重要とされる現代において、今後ますます注目されていく価値と言えます。

 

それでは、これらを軸に、自分のブランドの提供価値を考えてみましょう。

WORKS
あなたはどんな商品・サービスを提供しますか?
その商品・サービスにおいて、どんな価値を提供できますか?あなたのブランドがどのように社会や人々の生活を変え、素敵な体験や共感を生み出すことができるか、とことん考えてみましょう。

 

ブランドが社会や消費者に対して提供する価値を守り続けるためのコミットメントを「ブランドプロミス」と言いますが、提供価値とは、消費者に対して行う “約束” でもあります。

背伸びをして高すぎる価値を掲げたりせず、あなたらしい、あなたにしか提供できない価値を探してみましょう。

どんなに素晴らしくても、社会的貢献度が高くても、守れそうもない約束はしないにかぎりますが、「絶対果たすのだ」という強い思いもまた、必要といえます。

 

2-2. ブランド ターゲットを設定する

ここでは、あなたが販売する商品、提供するサービスの理想的な顧客像を考えます。

そして顧客のニーズを知り、ターゲットを設定していきます。

ビジネスにおいて、ターゲット設定(ターゲティング)が重要であることは、ご存知の人も多いと思いますが、ターゲティングは、ブランディングはもちろん集客や販促などあらゆるビジネスの軸となるものです。

しかし、私が様々な経営者と接する中で感じるのは、ターゲットを絞ることに対して消極的な人が多いということです。

「できるだけたくさんの人にお客さんになってほしいからターゲットを絞りたくない」という声をよくに聞きますが、これは大きな間違いです。

たとえば、ターゲットを「20代~30代前半の女性」と設定したとします。

「20代~30代前半の女性」の中には “大学生” もいれば、“独身OL” もいますし、“専業主婦” もいます。
“子供はいない共働きの女性” もいれば、 “小さな子供のいるシングルマザー” もいます。

それぞれライフスタイルも違えば、使えるお金も趣味嗜好も異なるので、当然ニーズも異なるわけです。

にも関わらず、これらを一括りにターゲットにした場合、それぞれにアプローチが必要になりますから、焦点が絞れなくなり、結果、伝えたいことがぼやけてしまいます。

また、ターゲット設定の範囲が広いということは、必要な施策も多岐にわたるので、当然コストもかかります。

同じサービスでシングルマザーのみをターゲットにした競合に比べて断然不利なのはいうまでもありません。

同じ29歳でも、独身OLのAさんに刺さる言葉と、2人の子供を持つ専業主婦のBさんに刺さる言葉は違うのに、AさんにもBさんにも伝えようとすると、どちらにも当てはまるメッセージを採用することとなり、結果的にどちらにも刺さらない中途半端なメッセージになってしまいますよね。

二兎を追うものは一兎をも得ず。

ターゲットを絞ることで、お客さんの特性やニーズをしっかりと汲み取り、狙ったマーケットに対して有効に投資をすることができます。

また、20代~30代前半の女性全般に向けた商品よりも、シングルマザーに向けた商品であると打ち出すことで、消費者は “自分のための商品” と感情移入しやすくなるため、ターゲットを絞ってアプローチするということは、結局はブランディングの一番の近道なのです。

ターゲットと知恵と雑巾はできるだけ絞るにかぎります。

それでは、ターゲティングを進める際に指標となるフレームワークをご紹介しますね。

「6R」と呼ばれるもので、正式には6つあるのですが、ひとりビジネスを立ち上げる際に必要と思われる4つに絞って解説していきます。

 

●十分な市場規模はありますか?

市場規模は大きければ大きいほど魅力的ではありますが、当然市場規模が大きくなるほど競合は多くなり、新規参入が増えやすいといえます。

では小さいほうがよいのかというと、そういうわけでもないのです。

ブランディングを成功させるためには、ターゲットを小さく絞ることが有効だと書きましたが、どんなに優れた商品やサービスを開発し、絞ったターゲティングを行ったとしても、コストを上回る利益を上げられないほどの小さすぎる市場規模では意味がないですよね。

たとえば、あなたが「キレイになりたい女性の役に立ちたい!」とネイルサロンを開こうと考えた時、ターゲットが「女性全般」なのか「働く女性」なのか「主婦」なのか「学生」なのか、はたまた「これからネイリストを目指す女性」なのかで市場規模が変わってきます。
それぞれの市場規模を調査してみましょう。

 

●強い競合ブランドが存在しない市場ですか?

ターゲットを設定する際には、できるだけ強い競合ブランドが存在しない+競合ブランドの数が少ないほうが有利です。

たとえば、あなたが世田谷区でネイルサロンを開業するのであれば、同じエリアの同じ市場にライバルがどれほどいるのかを把握しておく必要があります。

もし、つよい競合がいたり、ライバルの数が多い場合、市場を再考したほうがよいかもしれません。

また、ビジネスを始める時に選ぶ市場は「ブルーオーシャン」(競争相手のいない未開拓の市場)が理想的だといわれますが、このような市場の創造に果敢にチャレンジしてみるというのも面白いかもしれません。

 

●これからニーズが増えそうな市場ですか?

もし今、市場の規模が小さくても、今後成長が期待できる市場であれば、有望なターゲット市場となります。

例えば、「シニア」「1人世帯」「働く独身女性」「おひとりさま」といったターゲット市場は、今後成長性の高い市場と言われています。

 

●口コミ波及効果が見込めるターゲットですか?

周囲への影響力が大きいターゲットや、メディアが注目しそうな市場の優先度を高くすることで、口コミ効果や波及効果が期待できます。

SNSの普及により、多くのフォロワーを抱えたインフルエンサーと呼ばれる個人の影響力は無視できません。

あなたのブランドの良さを理解し、フォロワーにおすすめしてくれるインフルエンサーを味方につけることは、ブランドの認知・向上の近道と言えます。

例えば、どんな人があなたのサービスををよく利用し、口コミをしてくれそうかを考えて、優先度を高くします。

 

それでは、あなたのブランドに最適なターゲットを設定しましょう。

WORKS
あなたはどの顧客層に向けて、商品・サービスを提供しますか?
それは、あなたのつよみや優位性を活かせる市場でしょうか?

 

あなたの商品を購入する(サービスを利用する)であろうお客さんを、年代、男女、既婚未婚、職業、年収などの属性でグループに分類し、狙いたい見込み顧客を絞り込みます。

これまで繰り返しお伝えしてきたように、ブランディング戦略では一貫性がとても重要なので、ターゲットを絞る際にも、STEP1やこの記事のSTEP2-1で導き出した情報を確認しながら進めるようにしてください。

>ブランディング デザイン 6つのステップ〈個人編〉STEP1

くれぐれもあなた「らしさ」を忘れずに、ね。

 

ペルソナを設定する

2-3. ペルソナを設定する

「ペルソナ」とは、商品・サービスを利用する顧客の中で最も重要な人物モデルのことです。

「えっ?ターゲットと同じじゃないの?」
と思われる人もいるかもしれませんし、実際に混同されることも多いのですが、厳密に言うと違います。

商品・サービスの顧客像という点ではターゲットもペルソナも同じですが、ペルソナで定められる顧客像には、年齢や職業、価値観やライフスタイル、居住地、身体的特徴までかなり詳細な情報が盛り込まれます。

具体例としては、こんな感じです。

ターゲット

ペルソナ

このように、ターゲットは人物像をやや幅を持たせて設定するのに対し、 ペルソナは人物像をリアルに設定していきます。

性別・年齢はもちろん、ライフステージや価値観、何にこだわりを持ち、何を大切にしていて、どんな悩みを持ち、何を実現したいと考えているのか、ターゲットの人物を掘り下げ、細部を描き出していくことが、ペルソナ設定です。

ブランディングにおいて、ペルソナ設定は必要不可欠と言えます。

なぜなら、多様なライフスタイルや価値観を持っているターゲットの背景を深く理解しなければ、ターゲットの本当のニーズを知ることはできないからです。

また、2-2の項目でも触れましたが、メッセージは不特定多数に向けてより、特定の人に向けて、それこそ誰かひとりにめがけて発信する方が強いのです。

同じクラスのアイちゃんもサっちゃんもケイコちゃんもマユちゃんも好き。だからみんなに同じラブレターを送るとしたらどうでしょう。

「浮気者」「軽い男」というレッテルを貼られることは目に見えていますが、それ以前に、そのラブレターであなたの気持ちはちゃんと伝わるでしょうか。

それよりも、マユちゃんにだけ思いを込めて、マユちゃんが喜びそうなことを一生懸命考えて書いたラブレターは、きっとマユちゃんの心に響き、たとえ両思いになれなかったとしても、マユちゃんは嬉しいと思いますし、あなたも「誠実な男性」という評価を手にするなど、よりよい結果をもたらすことでしょう。

みんなに思いを伝えようとすると誰の心にも響きませんが、その人だけに向けたメッセージは、必ず届きます。

 

WORKS
2-2. で設定したターゲット像を元にペルソナを設定し、あなたの顧客のニーズを把握しましょう。1. あなたのお客さんはどんな人たちですか?年齢、性別、職業、所得、家族構成、学歴、住居形態や居住地、所属するコミュニティなど、できるだけ詳しく書き出してみましょう。2. あなたのお客さんはどんなライフスタイルですか?

どんな服を着て、何を好んで食べ、どんな部屋に住み、休日は何をして過ごしていますか?
趣味や習い事はありますか?

 

3. あなたのお客さんはどのような価値観や嗜好の傾向を持っていますか?

何にこだわっていて、何を大切にしているのか、高級志向なのかカジュアルが好みなのか、子供がいれば子育てや教育についてどのような考えをもっているのか、その人のパーソナリティを描きましょう。

 

4. あなたのお客さんはどのようなゴール・願望を持っていますか?

その人が実現したい社会や自分の理想像はどんなですか?

 

5. あなたのお客さんは、どのような悩み・ストレスを抱えていますか?

その人が日々の生活や人生体験において抱えている悩みやストレス、あるいは願望達成への障壁となっていることは何か、推測してみましょう。

 

ペルソナを設定をする際には、商品のことは切り離して考えるのがポイントです。100%無視してOKです。

まずは、ペルソナを取り巻く環境や感情を徹底的に考える。
そして、その上で、ペルソナのどの感情に関与していけば、自分の商品やサービスが役に立てるかを考えます。

この時、自分の商品やサービスに都合よくペルソナ像を調整するという辻褄合わせのようなことをうっかりやってしまいがちなのですが、

1. まず先に、ペルソナが抱いている感情を考える
2. その感情にどう商品を関わらせて(結びつけて)いくかを考える

この順番を守ることを忘れずに。

「何に感動するのか」「何に悩んでいるのか」「そう考えるのはなぜか」
ターゲットの目線に立って考えること
で、本当のニーズを汲み取ることができ、適切な商品開発の実現が可能になります。

 

さて、顧客像ははっきりと見えてきましたか?

あなたのブランドのファンになってくれるお客さんが、まるで目の前に現れて話しはじめるかのようにリアルに鮮明に人物像を描き出すことができれば、あなたのブランドに物語が生まれます。

この物語を紡いで伝えていくことが、ブランディング デザインなのです。

もしイメージが湧かないというのであれば、まわりの人で誰があなたのお客さんになるのか、お客さんにしたいのか、考えてみるとよいですよ。

会社のスタッフだったり、取引先の人だったり、友人だったり、ターゲティングのフレームワークに沿っていて、かつ、アプローチ可能であれば著名人でもOKなので、「この人に自分のサービスを提供したい」「この人に喜んでもらいたい」と思える人をイメージすると、このワークは楽しくなるかもしれません。

ブランディングとは、どうやったらお客さんが幸せになるのかをとことん考え、それを実践すること。
つねにそこに立って考えていれば、きっと結果はついてくるはずです。

また、ブランディング デザインにおいても、職種、行動や消費のパターン、週末の過ごし方などで人の好む色や形、素材などの嗜好についてはほぼ推測できるので、ペルソナの設定はこの後のSTEPにおいてもとても重要になってきます。

あなたの未来のブランドのファンになってくれるお客さん像、ぜひ楽しみながらをつくってみてくださいね。

 

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